SDGs de はぐくむコラム

我が家のお昼ご飯

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ようやく全国的に自粛が緩和されてきましたね。この数カ月、今まで経験したことがない不安な毎日を大人はもちろん、子ども達も感じてきたことと思います。

私も、1日中子ども達と一緒にいて、勉強の進行具合をみたり、兄妹喧嘩で泣く娘をなだめたり、3食作らなければならなかったりと、仕事・家事・育児の3立ができずに悩む日々でした。なかでも、お昼ご飯の支度って大変ですよね。いかに給食に救われてきたか、そのありがたさを痛感する数カ月でした。

これは自分たちで料理を作ってもらうしかない!自分の体を考えながら、食材をパズルのように組み合わせて、バランスのとれた料理を用意できるようになってもらいたい!

願わくば、私の分も用意してもらいたい!(←ここ大事)

と、かなり”したたか”な部分がありますが、長期戦になるからこそ、生きる力「食能」を育むことに力を注ごうと決めました。

ただ、自分に余裕がないと、子ども達と一緒にクッキングするのは本当に難しいですよね。一人でチャチャっと作った方がラクだし、台所の無駄な掃除もしなくてすみます。仕事も家事もたまっている中、限られた時間内では、ついイライラも募ります。

だけど、全部を手伝ってもらわなくても、トマトを切る、卵を割ってスクランブルエッグを作る…など、たった1つの作業を日々重ねることが、きっと次につながるはず!私のお昼ご飯も用意してもらえる日がきっとくる!と言い聞かせながら、決して菩薩のようにはなれなかったけど、自粛期間中はなるべくお昼ご飯を手伝ってもらうようにしました。

 

ある日、私の仕事が忙しいことを察して、息子がお昼ご飯を作ってくれました。

「ひき肉と卵のそぼろ丼。野菜がないからトマト切っておいたよ」と、彩りよく食卓に用意され、娘も兄にならってヨーグルトやお茶を用意してくれました。

きたー!私のお昼ご飯もあるー!!とやっぱりしたたかさはありますが、子ども達がまた一つ成長し、料理のレパートリーが増え、自分や誰かのために台所に立てるようになれたことが、とても嬉しかったです。

大変な時は、市販のお総菜やレトルト食品に頼ることも大切です。その時に、どう組み合わせればバランスよくなるのかな?と「考える」ことや、誰かのために作ってあげようという「気持ち」を大事に、子ども達の「食能」を育ててあげられたらと思います。

この記事のWRITER

ますがたみき(長岡市在住・管理栄養士)

ますがたみき(長岡市在住・管理栄養士)

1981年 長岡市生まれ 短期大学専攻科卒業後、長岡赤十字病院で管理栄養士として6年間勤務。子ども達の成長と母親の育児に寄り添うため自身が考案した「食能」をキーワードに「はれいろごはん」を設立し、おやつ開発や料理教室を展開。2児の母親。 長岡市委託事業として乳幼児の健診・栄養相談・特定保健指導なども担う。
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