SDGs de はぐくむコラム

夫婦で買い物のススメ

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グーテン ターク、お元気ですか!

今回もドイツ・ハンブルグ日本人学校長時代のお話です。もう何年も前ですが「日曜はダメよ」というギリシャを舞台にした映画がありましたが、ドイツもそうなんです。

ドイツで生活して最初に驚いたことは、日曜日にはお店が休みになることです。バスも本数が少なくなりますし、レストランなどもお休みです。私のいた頃はコンビニもなく自動販売機もありませんでしたから、もう大変…。これは休日法があるためで、日曜は教会に行く日”安息日”ということだと後で知りました。

そこで、食料品などは週末に買っておかなくてはなりません。買わないでおくと…食事なし。金曜日は、スーパーマーケットなどは大混雑です。食料のほかにビールなどの飲み物も買う必要がありますので、ご夫婦など二人で買い物をする姿がよく見られます。ビールも1箱まとめて買いますし、水も必要です。水道水は硬水で飲めないことはないのですが、胃腸の弱い方にはちょっと。となるとすごい量になるので、男性の力が必要になります。”男の出番”というわけです。かよわい女性には持たせられません。それにドイツでは「缶ビール」をあまり見かけません。ビールは瓶がうまい!と大家さんは言っていました。(それにあまり冷やさないで常温がうまく、ラッパ飲みが最高!とも)まあ、男女仲良く買い物をしています、自分が飲む大好きなビール、ワインですからね。日本でも最近はご夫婦一緒に買い物する姿が見かけますものね。

週末はまとめ買い

さらに驚くことは、瓶やペットボトルは返金制度があります。日本円で1本120円のジュースのペットボトルを返すといくら戻ってくると思います?帰国して、子ども達に聞くと、5円、10円と元気に答えてくれました。残念。正解は約40円!だからみんなせっせと運びます。道路や公園になど落ちていません。だって3本拾えば1本のジュースが買えるのですから。よく考えられています。さすが環境大国。リサイクルやリユース、そしてリデュースがしっかり実践されている国だと思いました。

ペットボトルを返しに行く大家さんと        

今回紹介する本は、「おんぶはこりごり」

アンソニー・ブラウン作    藤本朝巳 訳 (平凡社)

表紙の絵をご覧ください。ママがパパと子どもをおんぶしていますね。三人とも笑顔、でもママの顔は?

「まいあさ、パパは、だいじな仕事にいくまえに、大きな声でいいます。『ママ、あさごはんは、まだかい』」二人の子どもも同じように。「こどもたちが学校からかえってくると、まいばん、大きな声でいいます。『ママ、ゆうごはん、まだー』、パパも同じように。すべて、ママ任せです。お皿洗いもしませんし、洗濯も料理も何もしません、すべてママ任せ。でもママもちゃんとお仕事に行くのですよ。

とうとうママが家出をしました。さあ、大変!仕方なくパパと子ども達とで夕食を作るのですが…、それはひどい味でした。鍋やお皿もそのまま積んでおくものですから、臭くなりもう散々。何日も続いてとうとう三人はギブアップ。

さあ、どうなるのでしょう?世のお父さん、子ども達にぜひ読んでもらいたい一冊です。そして、考えてくださいね、家族のこと、家庭のこと。そして自分のできることを。みんなで助け合って、力を合わせて家庭を作り上げていきましょう。

2月22日(土)あさ9時~BSNラジオ「大杉りさのRcafe」で放送予定

この記事のWRITER

倉品章(三条市在住・読書アドバイザー)

倉品章(三条市在住・読書アドバイザー)

1949年・長岡市生まれ。新潟大学卒業後、県内小学校に勤務。ドイツ・ハンブルグ日本人学校長、三条市立裏館小学校長など国内外の教育現場を経験。定年後「あきジィ」の愛称で読み聞かせボランティアを実施。中高年向けに「読書のススメ」講演も。現在:JPIC読書アドバイザー、三条市社会教育委員など。
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