前回紹介したトラフズクの子どもは巣がら出て地上に3羽いたことが確認された。今回はその6日後、枝の上で夕方眠そうにあくびをしている。それからゆっくりと枝の上を移動しはじめた。6日前には全身がグレーの羽毛にくるまれていたが、今回は羽毛が少しとれて下から茶色の模様のある羽がのぞいている。
さらに一番の変化は頭の上の「羽角(うかく)」で、前回は眉のようなこんもりしたものしかなかったのが、少しのびて角のようになってきている。これがさらに伸びると、耳のように見える「羽角」になるのだ。アニメのトトロのモデルともいわれるゆえんだ。
さて枝の上の幼鳥が、あくびのように口を開けて、何かの塊を吐き出した!これ、実は「ペレット」と言ってエサを丸のみして消化できない毛や骨を塊にしたもので、エサを食べてしばらくするとこんな行動が見られる。まだ自力でエサがとれない子ども、親からエサを与えられて成長している証というわけ。この瞬間も親はすぐ近くで幼鳥の様子を見守っているに違いない。
2013.11.13
Vol.77 トラフズク③ 子どもの成長
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