いきものがたり

Vol.83 幻のフクロウ オオコノハズク

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森の中の納屋。
その小さな隙間を外から見ると・・・なにかが中にいるようだ。
生き物?そっと小屋を覗いてみる。
するとなんと小さなフクロウがその隙間から外を監視しているではないか!
これ実はフクロウの仲間、オオコノハズクだ。
全体が木の葉のような模様で森の中の木の樹洞などに巣をつくると言われている。
木に止まっていてもカモフラージュされて本当に見つけにくい、幻のフクロウだ。
そのオオコノハズクが納屋の中にいたのだ。
さらによく見ると・・・フワフワの羽毛、つぶらな瞳のヒナが3羽かたまっていた!
親とはまったく異なる姿だ。この中で親が卵を産みヒナが誕生したのだ。
親はメスで外敵にヒナが襲われないよう出入り口を監視していた。
フクロウは夜行性、エサも夜狩りをする・・・
もう1羽の親はどうしているのか・・・夜を待った。

日が暮れて肉眼ではものの区別がつかないような闇の世界、ポッ ポッ ポッという声が聞こえる。
オオコノハズクだ。近くの電線に音もなくオオコノハズクが止まった!
そしてまた一瞬ののち飛び去っていった。
オスがヒナにエサをやり戻ってきた一瞬の姿だった。
このあと1週間ほどでヒナは巣立っていった。
暗い森でオオコノハズクはひっそりとでも確実に命を育んでいた・・・

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