新寒い時期の山の川・・・生き物の姿はめっきり少なくなっていた。
そんな中、川のよどみに小さな鳥が集まってきた。 川の流れが緩やかになるところに狙ってやってくる。
水の中に完全にもぐることのできるカワアイサは、頭の後ろに髪をなでつけたようなスタイルが特徴。

さらに2羽で飛来してきた鳥は・・・オシドリだ。派手な羽根の色が美しいのがオスで、グレーと白のシックな方が、メス。 2羽が揃って水面をすべるように移動する姿を見ると、仲良し夫婦の代表のように形容される「オシドリ夫婦」という言葉を思い浮かべる人も少なくないはず。
でもこの仲良し「オシドリ夫婦」が見られるのは期間限定なのだ・・・実はオスは子育てに参加しない。 メスにぴったり寄り添うのはメスが産卵する前までなのだ。
人間の「オシドリ夫婦」とはちょっと事情が違うというわけ。 冬の川で仲良さそうにしているのは、他のオスにメスが取られないように必死で守っているオスの事情によるのだった・・・。