瓢湖にハスの花が咲きそろう夏がやってきた。水面の多くがハスで覆われている。日が昇り暑い日差しが照りつけるころ、湖面中央の中島に大きなサギが止まっていた。日本で一番大きなサギ「アオサギ」だ。
一方湖の一角に繁茂しているヨシ原から小さな鳥が飛び出してきた。この鳥、ハスの葉の上をひょいひょい移動して、最後にハスのグッと伸びた茎に飛び乗った。まるでハスの葉を日傘にしているような格好だ。この鳥は日本で一番小さなサギ「ヨシゴイ」だ。
こんなところに止まって何をしているかというと・・・水面をじっと見つめて・・・突然くちばしを水中に突っ込んだ!魚を捕らえた。ヨシゴイはこのようにハスの茎につかまってハスの葉の影になったところを漁場として、そのあとも何匹も魚を獲ることに成功した。実は、魚は影になったところに集まる性質があり、ヨシゴイは効率のいいエサ獲りが出来ているというわけだ。
大きなサギも小さなサギも両方見られる瓢湖、生物多様性豊かな大切な場所だ。
2011.08.24
Vol.15 ヨシゴイ
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