SDGs de はぐくむコラム

お外ごはんのススメ

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もう一月もすれば、子どもたちの待ちに待った夏休みがやってきますね。ピクニックやバーベキューなど、屋外で食事を楽しむ方も多いのではないでしょうか。外での食事は、日常の食卓とはちょっと違う特別感があり、気分を盛り上げてくれますよね。我が家も、晴れた日は『お外ご飯』を楽しんでいます。

我が家の『お外ご飯』の特徴は、「日常」であること。まず敷物を広げ、ちゃぶ台を置き、炊飯器やお鍋ごと出して…。気負うことなくいつもの食卓を外に移動するだけです。気軽に手をかけないことが大切なポイントです。

沈んでいく夕日、オレンジと青のコントラストの空、かすかな花や草の匂い、座ると温かな地面。外には、普段の食事を美味しくさせてくれる魔法がたくさんあるかのように、子ども達の「美味しいね!」の言葉が自然に増えていきます。

前回お話しした、子どもの【食能】を育てるにあたり、『お外ご飯』は子どもの「食べる能力」を育むために大切な役割を果たしていると考えます。日常の環境を変えることで、率先して手伝ってくれたり、嫌いな食材でも、少しだけ口に入れようと挑戦してみたりと、気持ちの良い環境の下で、子ども達の食べる「能動性」を引き出すことができるからです。

子どもの食べ物の好き嫌いの原因の一つに「食物嫌悪学習」があります。例えば、お刺身を食べた後に吐き気と腹痛が起こり、それ以来お刺身が食べられなくなってしまうなど、”不快な記憶”が原因となります。また逆に、良い経験を得たことで好んで食べるようになる「食物嗜好学習」というものもあり、食事のときの環境や身体の状態、五感で感じる体験などが、美味しい・好きにつながっていきます。

子どもは、特に記憶による影響を受けやすいため、楽しい経験などたくさん増やしてあげることが何よりも大切です。「あまり食べてくれない」「好き嫌いが多い」など、子どもの食事で悩んだら、まずは、食事の環境を整えて“食べることは楽しい!”と感じるきっかけを作ってあげましょう。『お外ご飯』はまさにおススメです!

先日も、「離乳食をなかなか食べてくれない」と個別相談があり、硬さや味など色んな工夫をしても、食事量がなかなか増えないとのことでした。そこで、気持ちのよい晴れた日に、公園でピクニックしてみてはどうですか?と提案したところ、後日「お外で離乳食を食べさせてみたら、よく食べてくれました!」と嬉しそうな報告が届きました。離乳食でも『お外ご飯』は良い効果があるかもしれませんね。

ぜひ、皆さんも気軽に『お外ご飯』いかがですか?

 

 

この記事のWRITER

ますがたみき(長岡市在住・管理栄養士)

ますがたみき(長岡市在住・管理栄養士)

1981年 長岡市生まれ 短期大学専攻科卒業後、長岡赤十字病院で管理栄養士として6年間勤務。子ども達の成長と母親の育児に寄り添うため自身が考案した「食能」をキーワードに「はれいろごはん」を設立し、おやつ開発や料理教室を展開。2児の母親。 長岡市委託事業として乳幼児の健診・栄養相談・特定保健指導なども担う。
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