SDGs de はぐくむコラム

やわらかで自由な『食育』のカタチ

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新年度が始まって1ヶ月半。現在は歯科医院での勤務を軸に、専門学校、子育て支援センター、産後ケアハウス、小児科など、さまざまな現場で「子どもの食」と向き合う日々を送っています。その中でも、保育士養成専門学校での授業は、人材育成にも関わりたい私にとって、これまでの経験や知識を直接伝えられる貴重な機会です。学生たちが将来、保育の現場に出たときに「知っていてよかった」「あのときの知識を活かす時が来た」と少しでも思い出し、それがより良い保育へとつながっていけば、これ以上の喜びはありません。

初回の授業で私がお話しするのは、根っこにある「食育」についてです。「食育」のイメージを学生さんや保護者の方に尋ねると、「栄養バランスを考えること」「お箸の持ち方などのマナー」「手作りのご飯を食べさせること」といった答えが多く返ってきます。たしかに、それらも大切な食育の一側面です。ですが、そのもっと根っこにある食育は、ずっとやわらかで、自由なもの。

私にとっての食育とは、一言で言えば「食を楽しむ力を育むこと」です。「今日は何を食べようかな」「スーパーでどの野菜を選ぼうか」「どんな風に料理しよう」「誰と一緒に、どこで食べよう」……そんな、日々の「食」にまつわる一つひとつの選択や瞬間を、自分なりに楽しむこと。子どもたちがこの「楽しむ力」を身につけることは、生涯を生き抜いていくための、何より強い「生きる力」になると信じています。

「食育」の話になると、私の頭の中には、我が子たちが小さかった頃の、不器用で愛おしい食卓の光景が次々と浮かんできます。
管理栄養士という仕事柄、かつては「完璧にやらなきゃ」と自分を追い込みそうになったこともありました。でも、今も私の心に深く刻まれているのは、栄養の計算よりも、子どもと一緒に笑い転げたような、日常の何気ないワンシーンばかりです。

ここで、我が家の「はれいろ」な食育エピソードをいくつかご紹介します!
【お外で食べる魔法「お外ごはん」】
天気のよい週末、家の前や景色の良い場所で“お外ごはん”を楽しみます。手の込んだおかずではなく、カレーとサラダ、おにぎりと豚汁など、気軽に持ち運べるものを用意。きれいな景色と澄んだ空気が、いつも以上に料理をおいしくさせてくれます。「お外で食べるとおいしいね」と笑い合った時間は、私にとってかけがえのない宝物です。

【話しかけながら育てた「アパートのプランター」】
アパートの前にプランターを置いて、みんなで野菜を育てた時期もありました。葉っぱの形、背の高さ、花の色……保育園から帰ってくると、子どもたちは毎日一生懸命、水やりや観察をしていました。自分で見守り、育てた野菜が食卓にのぼる喜び。それこそが、我が家の最初の食育でした。

【おいしすぎて気絶!ごっこレストラン】
子どもたちがシェフになり、私はレストランのフルコースを食べにくるお客様役。そんなごっこ遊びも定番でした。「朝露と野菜のスープ」「肉団子の炭火焼き」など、大人顔負けのネーミングセンス!!そして、料理を口に運んだ瞬間、私が「おいしい〜!!」と大げさに気絶するのがお決まりのコースでした。

※この他の食育エピソードは、『はれいろごはん』インスタグラムに載せてあります。毎日三食、栄養バランスを考えて、手作りのものを……なんて、完璧を目指さなくて大丈夫です。管理栄養士の私だって、毎日が奮闘の連続です。

大切なのは、お子さんと一緒に「これ、おいしいね」「この形、おもしろいね」と笑い合える時間を、ほんの少しでも持てること。それこそが、最高級の「食育」だと私は信じています。肩の力を抜いて、今しかないお子さんとの愛おしい食卓を、一緒に楽しんでいきましょう!皆さんの毎日のご飯が、心弾む「はれいろ」な時間になりますように。

   

* BSNラジオ 土曜日午前10時「立石勇生 SUNNY SIDE」の オープニングナンバーの後に「はぐくむコラム」をお伝えしています。5月23日は、管理栄養士のますがたみきさんです。お楽しみに!

http://立石勇生 SUNNY SIDE | BSNラジオ | 2026/05/23/土 10:00-11:00 https://radiko.jp/share/?sid=BSN&t=20260523100000

この記事のWRITER

ますがたみき(長岡市在住・管理栄養士)

ますがたみき(長岡市在住・管理栄養士)

1981年 長岡市生まれ 短期大学専攻科卒業後、長岡赤十字病院で管理栄養士として6年間勤務。子ども達の成長と母親の育児に寄り添うため自身が考案した「食能」をキーワードに「はれいろごはん」を設立し、おやつ開発や料理教室を展開。2児の母親。 長岡市委託事業として乳幼児の健診・栄養相談・特定保健指導なども担う。
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