いきものがたり

Vol.34 オスはつらいよ!

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冬鳥が去ったあと、または相前後してやってくるのが夏鳥。日本より温かいところで冬をすごした鳥が、繁殖期を日本で過ごす鳥たちだ。

そんな鳥の仲間「コムクドリ」が、桜の花の咲く頃やってきた。つぶらな瞳でチャーミング、草地などでよく群れている「ムクドリ」と同じ仲間だ。 でも「コムクドリ」のほうは、ぎっしりと咲いた桜の細い枝にとりついて、さかさまになりながらも花の蜜を吸っている。これはムクドリにはできない芸当なのだ。
さて新潟市内の住宅近く、コムクドリのオスとメスが電柱、電線に止まっていた。そこに別のオスが飛来して・・・メスのそばに止まった。すると・・・もとか らいたオスが、間に割って入り、ジリジリと侵入したオスを外へ外へと押し出すように電線上を移動した。一見何事もないような風景だが、このオス同士は真 剣。もとからのオスが電線上を50~60cmも離したころ、侵入オスはあきらめて去っていった。どうやら今回の防衛はうまくいったようだ。しばらくすると 何事もなかったかのように、もとのオスとメスは寄り添っていた。このままこのペアで繁殖にまで行き着くのか・・・まだ予断は許さない。

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