ウミネコの親子、ヒナは茶色の濃淡の模様があり親とは似ても似つかない。
この親子の姿が見られるのは1年のうちごくわずかのこと、しかもその場所も限られる。
新潟県北部の景勝地笹川流れはウミネコにとっては大切な営巣地の一つだ。
岩礁の凹凸が巣に向いていて、へこみに海藻などを敷いて卵を産むのだ。
この時期親はヒナの子育てで精一杯だ。
しかしヒナのもとへ向かう親のくちばしにエサらしきものは見えない・・・どうしてなのだろう・・・
親に近づいたヒナが親のくちばしをつっついた。
すると親は何かを吐き戻し・・・すかさずヒナがこれを食べ始めたのだ。
別の親子では・・・親が飲み込んだばかりの魚を口から出した。
ヒナは魚を食べようとするが、まったくどうすることもできない。
親はそれをもう一度飲み込んだ。
つまり半分程度消化した状態でないとヒナは食べることができないのだ。
子どもの状態に合わせた子育て・・・親は細やかな気遣いを常に持たなければならないのだ。
2013.08.28
Vol.73 ウミネコ②親子は岩場で・・・
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