いきものがたり

Vol.11 コチドリ

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新潟市郊外の砂利を敷き詰めた空き地。その一角にうずくまっていたのがチドリの仲間「コチドリ」だ。身体を低くして卵をお腹で温めている。

エサを探すコチドリの歩き方は、とても面白い。ちょこちょこ早足で歩いては、パッと止まって、またちょこちょこ早足で歩き、パッと止まりパクッと食べる。これは地面に潜んで静かにしている虫を歩くことで驚かせ出てきたところを食べる作戦なのだ。
これが本当の「チドリ足」、酔っ払いのチドリ足とは違ってちゃんと目的にかなった歩き方というわけだ。
親が巣を離れた隙に卵を確かめに近寄ってみた。巣とは行っても砂利の中に砂利そっくりの色で大きさもほとんど同じぐらいの丸い卵が4個あった。本当に注意深く見ないとなかなか見つからないぐらい見事な卵だ。コチドリは河原や空き地の一見不安定な場所で卵を温める。そのために卵も育て方も進化したのだ。

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