SDGs de はぐくむコラム

SDGs 男の子だから、女の子だから…

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「子どもたちの未来のためにも、子育てで SDGsの価値観を引き継ごう」

男らしさ、女らしさって考えたことありますか?
若いころは、まさに「男は仕事…女は家庭…」って思っていました。男性は一人前になったら、仕事をとにかくやって一家の大黒柱になり、妻には、専業主婦になってもらい、家事育児を担ってもらい、よい家庭を築くのが男の使命だと思っていました。私の父親がそうだったからだと思いますし、世間を見渡しても、テレビドラマや、マンガに至るまで、そのような価値観で描かれていました。子どもの時からその光景を目にしていて、自然に身体に染み付いたのではないかと思います。

そんな価値観だった私に、15 年程度前、衝撃を与えてくれたのは「ファザーリングジャパン」であり「ワークライフバランス」や「働き方改革」でした。
その時に考えたことは、「未来は決して明るいだけではない…」ということ。
しっかりとした未来志向を持ち、大きな日本全体の変革に、寄り添い、そして変化していかなければ、人生が大きく間違ってしまうのではないかと危機感を覚えました。

そして、そこで気づいたことがあります。以前の私のような価値観を子どもたちに受け継いでしまったら、子どもたちが不幸になってしまうのではないかと、とても心配になりました。大きく私の中で、何かが変わったのを覚えています。
「ファザーリングジャパン」の父親たちが笑顔で家事や育児を行い、それを、父親同士で楽しく語ったり、時には先輩パパへ相談したりしている…そんな普通の光景が、とてもうらやましく思えました。そして、私の、子どもたちへ引き継がなければいけない価値観は、「普通に子どもの育児をしている父親」「普通にキッチンに立って料理や洗い物をやっている父親」「普通にお風呂トイレの掃除や、洗濯物をしている父親」そして、「普通に仕事も家事も育児も楽しくやっている父親」だと思いました。

当然、慣れてなく最初は、なかなか楽しくできませんでしたが「そういう父親のふりをしてキッチンに立っているだけでもよい…」そんな風に背中を見せることから始めました。

あれから10 年以上たち、とてもうれしい変化が起き始めました。子どもたちの二人の出来事です。10 歳の次男は、だれもいない留守番中、何を思ったのか、大好きな、「キュウリとハムのサラダ」を作って、私たちをもてなしてくれたんです。12 歳の長男は、時々一緒に料理をやりたいとも言ってくれるようになりました。結構、料理は好きみたいです。

私の決心との関係は定かではありませんが、とてもうれしい思いをしたことは間違いありませんし、少し子どもたちの未来が明るく見えました。
難しく考えるのではなく、私のように、やってみて続けていくと結果的に子どもたちへ影響を与えられたり、自分自身の人生がよりよくなったり…。

「男らしく、女らしく」という、昔ながらの考え方ではなく、SDGs 的にいえば「ジェンダー平等」の考えを持ち、子どもたちの明るい未来を作っていくことを楽しんでみたらいかがでしょうか。

* BSNラジオ 土曜日午前10時「立石勇生 SUNNY SIDE」の オープニングナンバーの後に「はぐくむコラム」をお伝えしています。
2月25日は、ファザーリングジャパンにいがた代表の大堀正幸さんです。お楽しみに!

この記事のWRITER

大堀正幸(新発田市在住・ファザーリングジャパンにいがた顧問)

大堀正幸(新発田市在住・ファザーリングジャパンにいがた顧問)

1973年 新発田市生まれ。大学卒業後、家業のリフォーム業を継ぎ28歳で社長就任。早くから働き方改革やワーク・ライフ・バランスに取り組み、業務効率化に成功。NPOファザーリングジャパンの新潟地区や新潟イクボス企業同盟を設立。2児の父親。 現在:新潟市男女共同参画審議委員 新発田市子供子育て会議委員など。
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